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あしあと

    更年期障害について

    • [公開日:]
    • [更新日:]
    • ID:14517

    更年期障害とは

     閉経の前後5年間をあわせた10年間を「更年期」といいます。更年期に現れる病気を伴わないものを「更年期症状」といい、その中でも日常生活に支障をきたすほどの重い症状が出る場合を「更年期障害」といいます。

     女性の更年期の場合、女性ホルモン(エストロゲン)が乱れながら減少することにより、自律神経や免疫系の乱れを引き起こします。更年期症状は、老年期という新しいステージに向かう、女性の身体が変化に慣れるまでの期間に起こるさまざまな反応といえます。個人差はあるものの、つらい症状はおおよそ50代後半から60代前半で落ち着く人が多いようです。

    男性の更年期

     男性も更年期障害になることがあります。男性は男性ホルモン(テストステロン)の低下や、身体的要因、心理的要因等が重なると、更年期障害になる可能性があります。加齢による男性ホルモンの減少だけが要因ではないので、年齢は関係なく起こります。イライラや疲れやすかったり、体が思うように動かない、不安、不眠、体力・性欲の減退といった症状があり、本人も周囲の人もなかなか更年期障害とは気づかないことが多いようです。

    女性と男性の更年期障害・症状

    女性男性
    年齢40代前半から50代後半から始まり約10年程度個人差が大きく30代~90代
    症状生活習慣病にかかりやすくなる・肩こり・腰痛・疲労感・イライラする・ほてり・発汗・皮膚や排尿トラブル・骨がもろくなる 等生活習慣病にかかりやすくなる・肩こり・腰痛・疲労感・不眠・気分が落ち込む・前立腺障害・集中力や記憶力の低下 等
    割合※40代は3.6%、50代は9.1%30代は2.4%、40代は1.5%、50代は1.7%
    診てくれる医療機関婦人科、心療内科、精神科泌尿器科、心療内科、精神科

    ※2022年3月に厚生労働者が「更年期症状・障害に関する意識調査」より「医療機関への受診により、更年期障害と診断されたことがある/診断されている」人の割合

    更年期の乗り切り方

     更年期の症状や時期は個人差があります。症状がつらいときは無理をせず病院に行きましょう。また更年期に似た病気にかかっている可能性もあるため、「更年期ならいつか治るだろう」と病院にかからずにいると、発見が遅れ病状が悪化してしまうこともあります。自己判断をせず、症状がある方は一度受診することをお勧めします。

    生活の中でできること

    休息をとる:更年期の症状で、今までのように動くことができなくなってしまうこともあります。自律神経のうち交感神経と副交感神経のバランスを維持するためにも十分な睡眠をとりましょう。

    バランスの良い食事:規則正しく3食の食事をとり、女性の場合は女性ホルモンに似た働きをする大豆イソフラボンやホルモンバランスを調整する働きのあるビタミンEなどを取り入れましょう。男性の場合は、テストステロンの生成を増やす食べ物(にんにくや玉ねぎなど)やたんぱく質を取り入れましょう。

    運動する:ウォーキングやストレッチをするだけでも、気分転換やストレス解消につながります。

    治療について

     治療としては「ホルモン補充療法(HRT)」のほか、漢方薬や抗うつ薬を使用した治療法もあります。

    HRTは、ホルモンの低下を緩やかにすることで症状を軽くすることができます。治療開始後早い人では2週間ほどで効果が出始め、自律神経の乱れなどの症状は1~3か月ほどで軽快する人が多いです。

     また、HRTは更年期症状の効果以外にも、骨密度の維持、認知症のリスクの低減、がんのリスクの低減といった効果も確認されています。

     男性の更年期障害の治療では「男性ホルモン補充療法(TRT)」や漢方で治療が行われます。

    更年期障害セルフチェック

     「もしかしたら更年期かもしれない」とお悩みの方は、下記のリンクより簡単にセルフチェックをすることができます。

    更年期セルフチェック