市長とのふれあいミーティング(第13回:上総もめんあいの里)
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ふれあいミーティングとは
市では、市民や各種公益団体、事業者等、幅広い分野に携わる多くの方々と自由な意見交換を行うことで「未来に向けてみんなでつくろう! 住みたい・住み続けたいまち」に向けた今後の市政運営への参考とするため、ふれあいミーティングを開催しています。
第13回対談(上総もめんあいの里)
上総もめんあいの里の皆さん
13回目は、上総木綿の普及活動を行っている上総木綿あいの里の皆さんにお話を伺いました。
※「上総木綿あいの里」以下「あいの里」
(市 長)
上総木綿とはどのようなものですか。
(あいの里)
上総木綿のはじまりは安政時代(江戸時代)と言われており、最初は手織りから始まりました。明治時代から機械が導入され、国の基幹産業として発展し、県内外から来た多くの方が織物産業に従事していました。上総木綿で織られた衣服は、通気性が良く、虫が付きにくいため、農作業用の衣服として重宝されていました。
戦後も織物産業の勢いは増し、反物は高級品とされていましたが、日本の繊維輸出が規制されると急激に衰退し、現在では、織物工場は県内で2~3件ほどに減っています。
(市 長)
とても長い歴史を持っているのですね。今、国の一大産業であった織物が衰退していることは残念です。
「上総もめんあいの里」は、どのような経緯で発足されたのですか。
(あいの里)
大矢織物の工場を近代産業遺産として上総木綿を後世に伝えていくため「上総もめんあいの会」を発足させました。
会の活動を通して、大網白里市に国の基幹産業を担った織物があるということを、1人でも多くの方に知ってもらいたいです。
(市 長)
11月4日に開催された大矢織物での上総木綿近代産業遺産展は大盛況でしたね。
(あいの里)
想像を超え、150人以上の方に来場いただき、上総木綿を知ってもらうことができました。以前、大矢織物で働いていた女工さんたちも見学に来てくれて、当時を懐かしんで泣いている方もいました。
(市 長)
私も見学させていただきました。たくさんの部品を同時に動かしながら機織り機を操るのはとても大変そうでしたが、伝統ある機織りの様子を見ることができ、貴重な経験になりました。
(あいの里)
機織り機は、現在の価格で300~400万円ほどします。百年も前の機織り機が動くのはとても珍しいことで、現在、機械を動かすことができるのは、市内で大矢当主のみです。
(市 長)
「上総もめんあいの里」として、今後どのように活動していきたいですか。
(あいの里)
綿の種の植え付け、畑の管理、収穫、機織り、藍染めを一緒にやっていただくボランティアの会員を募集したいです。特に、機織り機を動かせる若い人に協力していただけると嬉しいですね。
織った糸や製品の販売、染物体験などを通して、上総木綿を広く知ってもらうとともに、売上金を活動資金に充てたいと考えています。
(市 長)
上総木綿を後世に伝えていくための人材確保は欠かせないですね。織物が好きな方に向けて、広報活動を行ってみても良いかと思いますが。
(あいの里)
7月7日の七夕の日に、織姫と彦星にちなんで織物のイベントを開催したり、将来的には、工場見学に訪れた方の休憩スペースとして、カフェを併設できたらいいなと考えています。
(市 長)
地域に留まることなく、さまざまな形で広く上総木綿を発信していくことに対し、市としても期待しています。